財宝神としての毘沙門天

 金欲等の願望にて龍神様を…というのは、宝珠を持っているから、財福神という信仰で…どちらかというと、それは俗信的な事かと思います。現実、龍神さんの多くは冷淡な方で、方便で私利私欲に近い願望を叶えようとする、比較的人間の目線に立つ方というのは、少ないかも…と思います。まぁ、なかには心底 親身になってくれる方も、いるかも知れませんけれど。


宝生如来様や毘沙門天様からの、授福は自分の精神性が、後光さしているくらいの聖者レベルでないと、難しいかも知れません。


まずは、尽未来際 三宝に帰依し、興隆仏法に精進し続ける誓いのうえ…、具体的には父母孝養の為・功徳善根の為・国土豊穣の為・一切衆生の為・無上菩提の為と、仏説 毘沙門天功徳経に記されています。


身を清め、新衣を着、毘沙門天王名号を北東に向って108遍唱えれば、大福徳を得ると書かれています。経典には、「毎月の元三日に」とありますが、ご縁日の寅の日や、新月・満月の日も実行したほうが良いと思います。毎度、新衣を用意するのも大変でしょうから、古着では無い行の為の衣服(白)を用意し、清潔を保つとか。


ついでに、北東ではなく南東だと官位(出世)を得る…など等、経典に書かれています。


宝生如来様の場合は、少なくとも「おん あらたんのう さんばんば。たらく」「おん あらたんのう まに ばざら たらく」と、宝珠真言大呪の3つ位は、お唱えし使って祈願が、望ましいかな?と。 各1080返か、各10800返として。


観音様の場合は、財福というよりは財害滅除に、十一面観音様や千手観音様、福徳も期待できますが(=馬頭観音様など、他の観音様も)、福神そのものでは有りませんし…、比較的 福神に近い観音様と言えば、如意輪観音様ですが、如意輪観音様から福を授かる程、縁付き関われる人は比較的 珍しいかと。


あとは、大隨求隨心菩薩(明王)様=大隨求隨心呪や、持世菩薩様の御真言「おん ばそ だれい。そわか」も、授福の期待は出来るかと。


財福神というと、大黒天様や弁財天様や、宇賀神様(翁頭または弁天の頭に蛇身)も有名ですね。 ただ、お三方とも本格的な財福または、仕事運向上の祈願の為には、秘法を修する事になりますけど;


恵比寿様も仕事・商売等の福神ですが、荒恵比寿という異名の通り、本来は荒ぶる祟り神だったという事を、忘れず謹んで崇敬しなくてはなりませんし。


もし、恵比寿様と御縁が有りましたら、礼拝の挨拶に「なむ えびす たいじん」または「おん えびす そんてん そわか」(7返)を。

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